2017年3月11日土曜日

DAVID BOWIE is | デヴィッド・ボウイ大回顧展

3.11。東日本大震災から6年が経った土曜日の朝、ゆりかもめとりんかい線を乗り継いで天王洲アイルまで。寺田倉庫G1ビルで開催中の『DAVID BOWIE is | デヴィッド・ボウイ大回顧展』に行きました。

2016年1月8日、69歳の誕生日に新譜 "★ (Blackstar)" をリリースし、その2日後に肝臓癌で亡くなったデイヴィッド・ボウイの生前2013年にロンドンの英国王立ヴィクトリア&アルバート博物館で開催されたレトロスペクティブの巡回展示です。

まず入場時にヘッドホンと受信装置が手渡されます。展示には "DAVID BOWIE is 〇〇〇" というチャプター毎のテーマがあり、映像や衣装や手書き歌詞の近くに立つと関連する音楽や音声コメントがヘッドホンから流れる仕組み。ロンドンの展示の紹介映画を昨夏観たので内容は把握していたのですが、実際に体験してみるとなかなか面白いものです。複数の人が同時に同じ音を聴いているのですが、会場の別の区域では異なる音が再生されている。

幼児期のポートレートは勿論、小学校の通知表、10代の頃に描いた舞台セットのパース、ベルリンで借りていたアパートメントの鍵、映画や舞台のポスターやパンフレット、相当なコレクター体質だったのだと思います。しかもファンが喜びそうなものが何かわかっていたのでしょう。

2013年であれば "DAVID BOWIE is" が現在形だったのに、もはや "DAVID BOWIE was" になってしまったなあ、と感慨に耽っていると、最後の部屋の壁の文字が "DAVID BOWIE is All Around You" と消され、"DAVID BOWIE is FOREVER NOW" に書き換えられている。最後の最後に全人類に向けたバースデーメッセージの動画で涙腺決壊した方も多いと思います。

数多く展示されているステージ衣装では、Ziggy StardustでもThin White Dukeでもなく、最も普段着っぽい "STAGE TOUR" の白いヘンリーネックシャツに一番ぐっときました。初めてリアルタイムで聴いたレコードが1978年のライブ盤"STAGE"だったので。

ライブ映像をランダムに流し続けている部屋では、1987年西ベルリンのライブから "Heroes"、BBC Top of the Popsの"The Jean Genie"、劇場版ジギー・スターダストの "Rock'n Roll Suicide" の3曲を聴き、"You're not alone/Gimme your hands cause you're wonderful" という声に背中を押されて会場を出ました。

あと、ずっと気になっていたFELTの2ndアルバム "The Splendour of Fear" のジャケ画の元ネタがアンディ・ウォーホル映画"Chelsea Girls" のポスターだとわかってすっきり。サンキュー、デイヴィッド。



0 件のコメント:

コメントを投稿