2015年7月26日日曜日

フィクショネス詩の教室 @tag cafe

東京の最高気温は35.8℃。下北沢の書店フィクショネスの閉店から1年、その跡地からほど近いtag cafeさんで、1年ぶりの詩の教室が開催されました。

フィクショネスで14年間続けた詩の教室は、前半1時間を詩人の生涯と作品の紹介、技法や形式の解説に充て、後半は参加者の作品を合評するという形式でした。今回はすこし趣向を変えて、自作でも他作でも、参加者全員が好きな作品を1~2篇ずつ紹介するという詩の持ち寄りパーティに。

カフェのテーブルを囲んで紹介された作品はこのようなものでした。

「あるラブ・ストーリー」渡辺めぐみ
黒イチゴ摘みシェイマス・ヒーニー
「楽吉」カオリンタウミ
Pellicule不可思議/wonderboy
「小さな箱」バスコ・ポパ
明日戦争がはじまる宮尾節子
鹿村野四郎
リンゴまどみちお

これ以外にも参加者の自作詩がいくつも。自分の好きな作品を選んで、その魅力について話をするのはちょっと句会の趣きもあって楽しかったです。旧ユーゴスラヴィアの詩人バスコ・ポパの作品(山崎佳代子訳)をはじめて読みましたが、素晴らしかった。

実は詩の教室が終了してから1年、割合意識的に詩を読むことから遠ざかっていました。それまでの14年間は教室のために毎月3~5冊の詩集を隅々まで読んでいたので、その反動があったのかもしれません。ちょっとした飽和状態にあった。詩どころかこの1年で読んだ書籍は推理小説とノンフィクションばかり。

ひさしぶりの詩の言葉の奔流に自分が酩酊しているのに気づいたのは、自宅近くでよく会う他家の飼い猫の背中を撫でてほっと一息ついたときでした。

楽しかったな。企画してくださった詩の教室OGの杵渕里果さん、ご参加のみなさん、tag cafeさん、昼間激励の電話をくれたフィクショネス元店主で小説家の藤谷治先生、どうもありがとうございました! またこんな機会があったらうれしいです。


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