2010年3月22日月曜日

失った夢探しに行こう

穏やかな晴天の振替休日、北浦和まで。フリースクール彩星学舎の創設10周年&卒業公演『 の、はじまり』を鑑賞しました。駅を降りるとそこは赤いフラッグがはためく浦和レッズの街。アウェーの国道をのどかに東武バスに揺られ会場へ。

この公演は、宮澤賢治の童話「鹿踊りのはじまり」を、賢治の他作品や賢治以外のテクストとともに再構成した朗読劇です。出だしから「風の又三郎」の冒頭のリフレインが連呼され、ゲストミュージシャンの演奏をはさみながら、あれよあれよというまに2時間のプログラムが終わりました。

微細な感情表現はあえて視野に入れず、テクニックやスキルではなく、若さ溢れるひたすらハイテンションなユニゾンで、ぐいぐい押しまくるパンキッシュなパフォーマンスは、まさに初期衝動。そして純粋な初期衝動がエンターティンメントに転換する瞬間。理屈抜きで楽しめました。

卒業公演なので、最後に本物の卒業証書授与の場面がありました。大学を卒業して20年以上経ち、子供もいませんので、卒業式に出席する機会がこんなかたちで巡ってくるとは思いませんでした。

でも日本人特有なのでしょうか、惜別の気持ちを味わうのって悪くないな、と。こういう開かれた卒業式が増えて、ショービズになりうるっていうのもアリかもしれない。それが生き辛さを抱えたキッズたちのモチベーションになるとしたら、むしろ良い方向なのではないか、と考えさせられました。

出演者でもあり、この公演を紹介してくださった小林安寿美さん、どうもありがとうございます!
 

2010年3月21日日曜日

アニバーサリー

下北沢の書店"ficciones"で毎月第三日曜日に開催している「詩の教室」が今日で10周年を迎えました。なかなかの長寿ワークショップだと思います。10年間ずっと、晴れの日も雨の日も講師を務めてきましたが、開催できなかったのは確か、最小催行人員割れによる流会を除けば、大型台風に見舞われた一回だけ。参加者の皆さんと藤谷さんのおかげでここまで続けてこられました。どうもありがとうございます。そして今後ともよろしくお願いします。

10年経てばいろいろなことが変わるもので、詩を取り巻く状況も変われば、下北沢の街並みも変わりました。当たり前ですが、20代だった方は30代になり、30代だった僕も40代になり。フィクショネスの店主藤谷治さんは三島由紀夫賞、本屋大賞候補の小説家になりました。

さて、「同行二人」でも紹介させていただきましたが、4月17日(土)に「3sisters(さんしまい)」という朗読会が開催されます。出演者三人が全員長女というこのイベントをとても楽しみにしています! 会場は白山にある「映画館」という名のジャズ喫茶。いつもお世話になっている、大好きなお店です。

2010年3月14日日曜日

御来場御礼

「同行二人 Dogyo-Ninin A POETRY READING SHOWCASE」終了しました。どうもありがとうございます。大盛況で、急遽パイプ椅子を追加しましたが、お客様には窮屈な思いをさせてしまったかもしれません。

共演した3人のパフォーマンスがとてもすばらしかったです。特にギターの松浦年洋さん。打ち上げで酔っ払った姿と、ステージ上のクールな佇まいとのギャップがとてつもなくチャーミングでした。

お天気も良く、隅田川もなみなみと流れ、春の午後に出発した僕らの旅はこれからどこに向かうのでしょう。お楽しみに!